生成AIは、もはや特別な人のための道具ではなく、Z世代の日常に、静かに、そして深く当たり前の存在として入り込んでいます。
本記事では、最新の調査結果と学生の声から、その変化の輪郭を分析します。
調査の概要
- 実施日: 2025年8月18日
- 対象: 大学生・高校生などZ世代(有効回答116人)
- 実施者: 株式会社on the bakery(学生団体サミット参加者対象)
数字で見る実態
- 毎日利用: 66.4%
- 2〜3日に一度: 24.1%
- 未使用: 5.2%
- 課題のときだけ: 4.3%
この分布から、生成AIが「ときどき使う便利ツール」ではなく、日々の「習慣」に近い存在になっていることが分かります。
最も使われているツール
ツール | 利用率 |
---|---|
ChatGPT | 78.8% |
Google Gemini | 19.5% |
Claude | 1.8% |
ChatGPTが圧倒的な起点となっており、課題や創作、相談まで幅広い用途で利用されていることがこの構図を支えていると考えられます。
利用目的
- 画像・動画の生成: 16.7%
- 相談・メンタルケア: 14.3%
- 翻訳・品質向上: 11.9%
- 情報の根拠確認・業務効率化: 11.9%
創作や相談が上位にあるのが特徴で、学習や仕事の補助だけでなく、「自分の表現」や「心のケア」へと役割が広がっていることが分かります。
学生の声
「感情を踏まえた相談ができるといい」(上智大学1年生)
「自分のイメージの言語化の補助やアドバイスがほしい」(津田塾大学2年生)
言葉にしにくい気持ちや、漠然としたイメージを言語化してくれる“相棒”としてAIが求められています。
ここから見える3つの変化
- 創作とSNS発信の親和性が高まり、日常的なAI活用が定着していること
- 相談・メンタル領域が「情報取得」から「伴走支援」へと進化していること
- 教育・業務の現場では、出典や再現性を含むルール整備が定着の鍵であること
まとめ
生成AIは“器用な道具”から“伴走者”へと進化しています。
速さだけでなく、感情や意図を言葉にして前へ進ませてくれる存在になりつつあります。
どの瞬間にAIに寄りかかり、どの瞬間に自分で踏み出すのか——その答えを、日々の使い方の中から見つけていきたいと思います。
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